万葉の森 船岡山
まんようのもりふなおかやま
- 更新日
- 2021/07/13
近江鉄道市辺駅のすぐ北方の船岡山の頂上にあります。自然の巨岩に「元暦校本万葉集」の原本そのままの文字を彫りこんだ石板がはめこんであります。
歌は、「茜(あかね)さす紫野行き標野(しめの)行き野守(のもり)は見ずや君が袖ふる」(額田王(ぬかたのおおきみ))「紫草(むらさき)のにほへる妹(いも)を憎くあらば人妻故(ゆえ)にわれ恋ひめやも」(大海人皇子(おおあまのみこ))という有名な相聞歌(そうもんか)です。額田王は大海人皇子(のちの天武天皇(てんむてんのう))と愛し合いましたが、のち彼の実の兄である天智天皇の寵愛を受けました。この歌は、蒲生野遊猟のときに交わされたもので、人目もはばからずに袖を振って見せる大海人を額田王が咎(とが)めたのに対し、大海人が大胆にも人妻である額田王への激しい恋情を歌い返したのであります。
額田王はもと大海人の妃であったのですが、この頃には天智天皇の後宮に入っており、この3者には極めて複雑な事情がありました。それを背景に描かれた相聞歌が万葉ロマン読者の心を打ち、万葉愛好者を育てるきっかけとなったともいわれます。船岡山のふもとには、約100種類の万葉植物を植えた万葉植物園や当時の遊猟を偲ばせる巨大な万葉レリーフなどを整備した万葉の森船岡山があります。
所在地 | 東近江市野口町・糠塚町 |
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お問い合わせ | (一社)東近江市観光協会
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