永源寺

えいげんじ

更新日
2025/09/07

    大自然の恵みと人々の英知に支えられて近江湖東の地に悠久の時を刻んできた仏統と格式の古刹。南北朝時代、近江の領主であった佐々木氏頼が、寂室元光禅師(じゃくしつげんこうぜんじ)を開山に迎え、伽藍(がらん)を建立したのが始まり。その後も永源寺には高僧が集まり、佐々木氏の庇護のもと盛時には2000人もの修行僧を擁したといいます。戦乱の時代には兵火で衰えましたが、江戸時代に一絲文守禅師(いっしぶんしゅぜんじ)が住山されると、後水尾天皇や東福門院らの帰依を得て、さらに彦根藩井伊氏の庇護によって諸堂が整えられました。現在、全国127ケ寺の末寺を擁する臨済宗永源寺派の大本山。
     石段の参道を登ると、右手に愛知川があり、左手の石崖には十六羅漢の石仏などが奉安されています。参道一帯にはモミジ・カエデが多く、秋の紅葉の頃には県内随一のもみじを愛でに県内外からたくさんのご参拝者様が訪れます。総門の手前少し登った所に井伊家四代目直興公の墓碑があります。山門をくぐると、境内には鐘楼・方丈・法堂・禅堂など諸堂が建ち並びます。開山堂には、国指定の重要文化財である寂室和尚坐像があります。
     また本堂のご本尊聖観世音菩薩像は秘仏で、領主佐々木氏家中の逸話により「世継ぎ観音」として後世に伝わり、まさに後継者問題「事業承継」や子どものご成長・ご誕生にご利益があるとされ、江戸時代にはご本尊ご祈願のために参詣道を整備されるほどのお参りがあったと伝えられています。

    〈重文〉絹本著色地蔵十王図(11幅) 塑造寂室和尚坐像 紙本墨書寂室和尚遺誡 紙本墨書寂室元光消息 紙本墨書寂室元光墨蹟 紙本墨書永源寺開山祭文 紙本墨書永源寺開山初七日香語 紙本墨書永源寺開山十三回忌法語(2幅) 紙本墨書永源寺開山三十三回忌陞座語並ニ香語(3幅) 紙本墨書永源寺開山西来庵入祖堂香語 寂室元光墨蹟 絹本著色約翁徳検像

    【永源寺含空院庭園】
     境内の奥の含空院は歴代住持が住まわれ、その方丈前庭は鈴鹿の山々を借景に望み、苔と皐月に枯滝が配された築庭で、紅葉の時期には、美しさがいっそう際わ立ちます。

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    大本山 永源寺

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