安楽寺(長浜市)
あんらくじ(ながはまし)
- 更新日
- 2019/09/20
かつて藤原不比等の別荘地であった場所に、鎌倉中期、安楽精舎を建立したのが始まりです。開山は、東福寺の開祖聖一国師の高弟仏智禅師によります。足利尊氏の庇護を受けて、一時隆盛を極めたが、戦国時代、姉川合戦の折に焼失、50数年後の江戸初期に、彦根藩主井伊直孝によって再建されました。臨済宗妙心寺派の寺院です。
本尊の釈迦牟尼仏は室町時代の傑作で、仏智禅師像および達磨像は鎌倉時代のものです。
夢窓国師の作と伝えられる500平方メートルの庭園は、東の伊吹山、西の比良、比叡の山なみ、前方の老木並木を借景に、琵琶湖を模した池を中心とする山水廻遊式鶴亀庭園です。当時は珍しい小山のような築山を設け、須弥山(しゅみさん)式石組や刈込み、白川砂を配した、滋賀でも指折りの名園です。さらに、樹齢700年から800年を経たモッコクや楠の大木が偉容をそえます。
また閑静な境内には、「遺命により当山に納む」と記録に残る「足利尊氏の爪墓」が現存しています。なお、宝物館で尊氏公の画像等を見ることができます。
【足利尊氏ゆかりの寺】
国道8号線から少し西へ入った細江というところに足利尊氏ゆかりの寺「安楽寺」があります。なぜ、尊氏ゆかりといわれるのかというと、それはこんなお話からです。
その昔、今から約650年ほど前、足利尊氏公北国街道を進軍中、この付近で急に馬が進まなくなりました。このお寺の和尚さんにたずねたとろ、ある石にたたりがあるということです。尊氏公、この石をお寺に納めて供養をお願いしたところ、馬は進むようになりました。尊氏公はこれを喜び、お寺に三百石の御朱印と長刀を贈りました。そして『自分が死んだら自画像と位牌を安楽寺に贈り、爪を埋めて供養してくれ』という遺言を残したと言うことです。
今でも、お寺には尊氏公の爪のお墓が残っています。
安楽寺のもう一つのみどころは、天竜寺開山夢窓国師の作といわれる庭園です。琵琶湖の形を模した池の周りに白川砂と築山を配した、それはすばらしいお庭です。山水廻遊式鶴亀庭園といわれ、庭の中に、鶴と亀がいるのですが、今の住職さんのお話によると、それはきれいな心の人にしか見えないとか。
日本情緒たっぷりの名園「安楽寺」にぜひお出かけください。
所在地 | 長浜市細江町105 |
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アクセス |
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料金 | 大人300円 中学生200円 小学生以下無料 |
営業時間 | 4月から10月 8:00から18:00 11月から3月 9:00から17:00 |
お問い合わせ | 安楽寺(長浜市)
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