龍王寺

りゅうおうじ

更新日
2018/03/19

    日野川の右岸、標高308.8mの雪野(ゆきの)山麓にある天台宗の寺です。奈良時代中期に雪野寺として行基(ぎょうき)が創建しましたが、度重なる火災で焼失し、平安時代に再興されました。そのときに、龍王寺に改められました。例年旧暦の8月15日に行われる「へちまのお加持」は、ぜんそくによく効くといわれ、多くの参詣客が訪れます。
     本堂の本尊薬師如来は秘仏ですが、「へちまのお加持」のときに開帳されます。左右脇段の十二神将(じゅうにしんしょう)立像は、国指定の重要文化財です。全身が極彩色で、頭上に十二支獣を乗せており、12躯それぞれの姿が興味深く見られます。また、鐘楼には、藤原定家が歌に詠んだ鐘楼が吊られています。この鐘には、大蛇であった美女の伝説が残っています。よく整備された静かな、比較的大きい寺院で、8月下旬から9月には、近くでぶどう狩りも楽しめます。
    〈重文〉木造十二神将立像12躯 鐘楼

    <コラム>---
    梵鐘(重文指定)
    この梵鐘は、大和の小野時兼と云う人が病気にかかり、龍王寺の薬師如来に朝夕祈願し信仰していました。病も平癒したある日、容顔美麗な女人が来て時兼と夫婦になり仲睦まじく暮らしていると、突然、「私は人間ではありません。雪野山の向こうにある池の主です。今日でお別れします。私を思って下さるのなら百日後に来て下さい。」といって去りました。時兼は、恋しさのあまりに、池へ行ったところ彼女は大蛇となって玉手箱を差し出し消えていきました。時兼が玉手箱を開けると中から紫雲と共に鐘楼が出てきたので龍王寺に寄進したという伝説があります。

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