三井寺にある護法善神堂(ごほうぜんじんどう)の縁日のことです。毎年5月中頃に行われ、初日の午前10時頃、護法善神堂の秘仏である本尊が開扉(かいひ)されます。その供え物として串ざしにした1000個の団子が供えられるのが最大の特色で、祭名の由来にもなっています。 本尊である鬼子母神(きしぼじん)は、もともと人間の子どもをさらっては食べるというインドの悪い神でした。しかし、釈迦に自分の未っ子を隠されて改心して以後、出産・育児の神として世の子どもたちを守護することを誓ったと伝えられています。 このことから、千団子祭は子どもの成長を祈る祭として広く親しまれています。また、お祭りの期間中は、生育するという意味から、境内には所狭しと植木や盆栽の露店が立ち並び、近県有数の盛大な植木市として賑わいます。
