近江の聖徳太子を巡る!商売繁盛の旅(東近江地域)
近江の聖徳太子を巡る!商売繁盛の旅(東近江地域)
滋賀県の東近江地域では、2022年(令和4年)に聖徳太子
聖徳太子といえば、奈良や大阪のイメージが強いですが、実は、全国で最も多く聖徳太子の文化や物語が伝承されている場所は、滋賀県の東近江地域(近江八幡市・東近江市・日野町・竜王町)だそうです!
今回は、「商売繁盛」をテーマに、聖徳太子ゆかりの社寺と、伝統料理や文化を体験するツアーに参加してきました!
太郎坊宮
東近江市にある
元々神様が宿っている特別な山であると言われていた「
「太郎坊宮」と呼ばれていますが、実はこちらは通称名で、神社の正式名は「
"阿賀(わが)神"と、聖徳太子がおっしゃったことから、その名がついたそうです。
「太朗坊」とは、昔この山で修行をしながらご祭神「正哉吾勝勝速日天忍穂耳尊―マサカアカツカチハヤヒアメノオシホミミノミコト―」を守っていた天狗の名前です。
ご祭神のお名前には勝利を象徴する意味が込められていて、このことから、勝利と幸福を授ける神様として信仰されています。
「勝運授福」のご利益をいただきに、本殿まで参りましょう!
本殿までは、ふもとから742段。山の中腹まで車で上がると、残り200段ほどの石段を上っていきます。
道中にあるこちらの鳥居には、当て字で「賀都(かつ=勝)」の文字が!
石段の左右には、国の登録有形文化財に指定されている社殿が立ち並んでいます。
手水舎である「龍神舎」も登録有形文化財に指定されています。
手水舎の奥には、本殿へ向かう道とは別の道が整備されており、「ハイキングコース」になっています。
■夫婦岩
夫婦岩といわれる、高さ数十メートルの2つの巨岩は、その昔、神様の力によって左右に押し開かれたと伝えられています。
正直者がこの間を通って参拝すると、どんな願いも叶うが、悪心あるものが通ると岩に挟まれるともいわれています。
■本殿
夫婦岩を抜けた先の、境内最上にご祭神鎮座の本殿があります。
こちらで勝運の御祈りをしたあとは、石段を下りふもとに戻ります。
■一願成就舎
裏参道の中ほどに、願かけ神事ができる「一願成就舎」があります。
一願とは、自身が心に抱くたった一つの本当の願い事のことです。
その願い事を叶えるために何をするかを考えて願かけをすることが大切だそうです。
必勝祈願や合格祈願等のお祈りをする方が多くいるようです。商売繁盛を願うこともできますね。
■近江聖徳太子霊跡 特別御朱印
聖徳太子ゆかりの社寺を中心としたキャンペーンのひとつとして、東近江地域の11社寺にて共通印を使用した「近江聖徳太子霊跡 特別御朱印」を頒布しています。
和紙の色も市町ごとに変えるなど、こだわりの特別御朱印です!
太郎坊宮のある東近江市は市の花「ムラサキ」から、紫色の和紙を使用しています。
所在地 | 東近江市小脇町2247 |
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拝観時間 | 各種受付時間9:00~16:30 ※参拝は24時間可能 |
ウェブサイト | http://www.tarobo.sakura.ne.jp/ |
市神神社
東近江市八日市にある
聖徳太子が瓦屋禅寺で大阪の四天王寺の瓦を焼くために土を掘り、できた溜池に人が集まってきたので、市場を開くことを教えたとされています。
その時、商売が発展するよう聖徳太子自ら彫られた「ゑびす大神」の神像が御神体として祀られており、商売繁盛の神様として信仰を集めています。
八日市という地名は、八日に市場が開かれたことに由来しています。
境内には、聖徳太子や、大国天神の銅像が建てられています。
また、『万葉集』に数多くの歌を残した女流歌人「
小さな神社ですが、じっくり楽しむことができる神社でした。
■近江聖徳太子霊跡 特別御朱印
市神神社でも、「近江聖徳太子霊跡 特別御朱印」を頒布中です♪
所在地 | 東近江市八日市本町15-4 |
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拝観時間 | 境内の立ち入り終日可 |
電話番号 | 0748-22-0819 |
昼食:日野町の歴史を味わう「綿向 の郷御膳」
昼食は、日野町にある近江日野商人ふるさと館「旧山中正吉邸」でいただきました。
この建物は、江戸時代、全国各地で活躍した日野商人の代表的な本宅建築「旧山中正吉家住宅」として、町の有形文化財に指定されています。
■綿向 の郷御膳
この御前は、「日野の伝統料理を継承する会」のみなさまによる、日野町の郷土料理と歴史を詰め込んだ特別メニューです。
聖徳太子没後1400年にあわせて、今年新しく開発されたとのこと。
昔ながらのお料理を、日本庭園を眺めながらいただく、贅沢な時間でした。
■近江日野商人ふるさと館「旧山中正吉邸」
昼食後は、邸宅をご案内いただきました。
山中正吉家は、天保初年から今の静岡県富士宮市で酒造業を営んだ日野商人です。
約2000㎡にもおよぶ広大な敷地は、江戸時代に当地を治めた仁正寺藩主市橋氏から拝領したものです。
日常生活の場であった主屋は、湖東地方の農家住宅の形式を踏襲した重厚な造りをしています。
台所土間には、大釜付の五口くど(カマド)が備えられています。
先ほど、昼食をいただいた新座敷は、来客をもてなす接客の場であり、この他にも本格的な洋間や来客専用の浴室などが綺麗な状態で残されていました。
日野商人の暮らしぶりを随所に感じることができる邸宅でした。
所在地 | 日野町西大路1264 |
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開館時間 | 9:00~16:00 |
休館日 | 毎週月・火曜日(祝日の場合は水曜日)、祝日の翌日、年末年始 |
料金 | 大人300円中学生まで250円 団体(30名以上)大人250円 |
ウェブサイト | https://www.hinofurusatokan.jp/ |
日野商人宅に受け継がれてきた文化「折形 体験」
続いて、歴史民俗資料館「近江日野商人館」にて「
折形とは、贈り物に添えられる伝統的な折り紙です。
贈答品に託した気持ちを演出するために、贈り主が和紙で自作し添えた礼儀作法で、600年ほど前に公家や武家の間で始められたとされています。
今回は、日野商人の世界で伝えられてきた約400点余りの「
まずは、見本を見ながら折れ線の入った型紙を折って練習。その後、和紙を使って折っていきます。
折り方は、目の前で丁寧に解説してくださいます。
こちらは、見本としてお借りした正月祝儀包です。伝統的な和柄で作る折形も素敵ですね!
■歴史民俗資料館「近江日野商人館」
日野商人の一人である山中兵右衛門が自宅の豪邸を町へ寄贈された由緒ある建物です。
1階では、近江日野商人に関わる、「日野椀」や「日野合薬」などの展示コーナーがあり、2階では、日野商人の歴史や商法等を紹介しています。
所在地 | 日野町大窪仕出町1011 |
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開館時間 | 9:00~16:00 |
休館日 | 月・火曜日(祝日の場合は水曜日)・年末年始 |
料金 | 大人300円 小中学生120円 団体(30名以上)大人250円 |
ウェブサイト | https://hinosyouninkan.jp/ |
正明寺
この日最後に訪れたのは、聖徳太子の創建と伝えられている
推古天皇の勅命により、聖徳太子が近江に48の社寺を建てられたうちのひとつと言われています。
その昔、比叡山延暦寺系の地方大寺として栄えていましたが、戦国時代の戦火を受けて消失しました。
江戸時代に入り再興された時は、永源寺の高僧一絲文守大和尚の尽力によって後水尾天皇の勅建寺となり、黄檗禅の中本山としての寺格を備え、数多くの名僧をこのお寺から輩出しました。
本堂は、京都御所の清涼殿を移築されたものです。
檜皮葺の屋根の流れが実に美しく、秘仏である御本尊の千手観音立像および脇侍仏の毘沙門天と不動明王とともに、国の重要文化財に指定されています。
修行道場も見学させていただきました。
坐禅の際によく見る「警策」です。黄檗宗では、向かい合って座るので、前屈みになって警策をもらいます。
■近江聖徳太子霊跡 特別御朱印
正明寺で頒布されている「近江聖徳太子霊跡 特別御朱印」です。
和紙は、日野町の花「ホンシャクナゲ」のピンク色を使用しています。
ぜひ、聖徳太子ゆかりの社寺を巡って色とりどりの特別御朱印を集めてみてください♪
詳細はこちら⇒ 近江聖徳太子霊跡 特別御朱印
所在地 | 日野町松尾556 |
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電話番号 | 0748-52-0227 |
お土産「ひとくち羊羹ようこ」・「ひのな茶」
最後に、ツアーのお土産を紹介します♪
■ひとくち羊羹 ようこ
日野町にある、老舗和菓子屋「かぎや菓子舗」の食べ切りサイズのひとくち羊羹です。
今年(2021年)の5月に新商品として発売されました。
写真は5種類ですが、全12種類あります。パッケージも色とりどりでお土産に最適です!
所在地 | 〒529-1604 滋賀県蒲生郡日野町村井1336 |
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営業時間 | 8:00~18:00 |
定休日 | 火曜日、その他不定休 |
TEL | 0748-52-0048 |
ウェブサイト | https://kagiyakashiho.jp/ |
■ひのな茶
日野町の伝統野菜である日野菜を使った昆布茶です。
日野菜を乾燥粉末状にして、昆布茶に配合させており、ほのかに日野菜が感じられるお茶です。
詳細はこちら⇒日野菜茶プロジェクト2021
現在開催中の滋賀県観光プロモーション「めくるめく歴史絵巻」でも、聖徳太子ゆかりのイベントを紹介しています♪
ぜひご覧ください♪