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千年の歴史を持つ「伊吹在来そば」をご紹介

平安時代から続く幻のそば!?滋賀県に伝わる「伊吹在来そば」をご紹介!

平安時代から続く幻のそば!?滋賀県に伝わる「伊吹在来そば」をご紹介!

滋賀県には「伊吹在来そば」という、千年の歴史を持つ珍しいそばがあります。

古くは伊吹山(滋賀県米原市)の中腹で育てられていたものが、現在でも伊吹山の麓で栽培されています。

「伊吹在来そば」は、小粒で、香りに優れた特徴を持ちます。

この記事では、伊吹山の大自然が育み、千年の歴史を持つ「伊吹在来そば」についてご紹介します。

【伊吹在来そば公式サイト】https://ibuki-soba.jp/

濃縮された味と香り

「伊吹在来そば」の玄そば

 

「伊吹在来そば」は小粒なので、そばの実を挽くと実の外側の皮が多く入ります。

そのため、粉や麺にしたときに皮特有の香りなどの個性が強く発揮されます。

その味は数百年前から評価されていて、かつてはこの地を代表する名産として、諸侯藩士にふるまわれたり、藩に献上されたりしていました。

現在でも、そば通の間では「独特の風味と味がともに強く、野性味にあふれたそば」と評価されていて、喉ごしよく上質な香りと甘みを感じさせてくれる、そば本来の味が受け継がれています。

古くは天下に名を知らしめた伊吹在来そば

伊吹山

 

「伊吹在来そば」の産地にそびえる伊吹山は、古くから山岳信仰の霊場、修業の場として神聖視されていました。

平安時代後期から鎌倉時代にかけて、伊吹山中腹に開かれた太平護国寺で修行をする修行僧たちが、食料を確保するためにそばの栽培を始めたことが起源とみられています。

そば文化が花開いた江戸時代には「伊吹在来そば」の美味しさは全国に知られていました。

日本各地を旅した俳人松尾芭蕉の弟子、森川許六の文献によると「伊吹蕎麦。天下にかくれなければ。」と記され、このときすでに全国に知られるそばだったことがうかがえます。

また、年頭に藩に献上されていたことから、当時からとても貴重な食材であることがわかります。

地理的表示保護制度登録

「伊吹在来そば」の玄そば

 

2019年、長年にわたり地域で育まれ、守られてきた特徴ある産品の名称を地域の共有財産として保護する農林水産省の地理的表示(GI)に「伊吹在来そば」が登録されました。

生産者は「伊吹在来そば」の特徴を守るための品質管理を徹底し、地域の自然環境と結びついた高品質な「伊吹在来そば」を提供しています。

のど越しよく上質な香りと甘み引き立つ

「伊吹在来そば」の麺

 

伊吹山麓で栽培される良質なそば粉と伊吹山麓の湧水で打ったそばの味は、のど越しよく上質な香りと甘み。

それをピリッと辛い伊吹大根のおろしで食べる「伊吹おろし」がおすすめの食べ方です。

伊吹在来そばの会

伊吹在来そばの会の認定ロゴ

 

伊吹在来そばの会は、伊吹山から始まった歴史ある「伊吹在来そば」を再び全国ブランドにすることを目的に「伊吹在来そば」の取扱店等で組織した団体です。

「伊吹在来そば」の取扱方法や使用比率などを厳正に審査した上で入会が承認されるので、店舗で提供している「伊吹在来そば」は、全て自信を持っておすすめできるものばかり。

各店舗では、職人がこだわりを持ってそばを調理しています。

ぜひ、この希少な「伊吹在来そば」をお店でご賞味ください。