弓取の神事
ゆみとりのしんじ
- 更新日
- 2019/11/13
- 開催期間
- 2020年1月13日(月)
2匹の大蛇を退治した修験僧と村の若者の勇気を伝える行で、村の6名の「よぼしき」(村で1人前の男と認められる儀式)を受けた若者が矢を射る。
寒さが非常に厳しい成人の日の朝、大字熊野の鎮守社熊野神社の境内で、町内では珍しい「お祈り」と呼ばれる弓取りの神事が行われます。以前は1月18日と2月に亘ってこの神事がありましたが、現在は成人の日の1回となりました。また、熊野には以前「ほんけ株」と「そうじ株」と呼ぶ2つの住民組織である株があり、この弓取式には「ほんけ株」に属する青年のみが奉仕をすることになっていましたが、そのことも改められました。この日の朝、大字熊野と大字平子に住む18歳を最小年齢とする6人の長男たちがそれぞれの家で身を浄めて熊野神社へ集合し、狩衣という昔の衣装に身を固めて神社と会議所に安置されてある観音様に参詣の後、境内に進み出て拝殿の前から「おろち塚」という場所へ向かって矢を射るのです。矢を放つ的の場「おろち塚」には遠い遠い昔、熊野の人々を苦しめた大蛇を若者達が退治し、その死骸が埋められていると伝えられ、修験者に引率された村の若者がおろち退治で村を救ったので、その美挙を伝えるために弓取式が残ったという伝説があります。伝説としてこの弓取の神事は、中世の修験道者山伏たちの拠点であったこの村での修験者の一つの儀式が形式を変えながら伝えたものと考えられます。日野にとっては、民俗学上で非常に重要な祭の一つです。
開催地 | 熊野神社 住所 : 日野町熊野 |
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お問い合わせ | 日野観光協会 |