古信楽特有の焼締めの肌あいと窯の中で生まれた自然釉が織りなす野趣に富んだ景色が、これまで多くの人々を魅了してきました。江戸時代の信楽では、釉薬を施したやきものが生産の中心となっていましたが、近代のつくり手たちによって古信楽風の焼締めによるやきものが再び復活しました。現在では、日本をはじめ海外の作家らにいたるまで、古信楽にインスピレーションを得た焼締陶器が作り出されるようになり、現代の信楽焼の陶芸の一領域を形作っています。「古信楽の美」と「現代の作家が探求する信楽の美」を併せて展観し、日本のやきものの美を探ります。
