ビジネスを休んで、商いを学ぶ宿
「NIPPONIA　五個荘　近江商人の町」OPEN！

東近江市五個荘地区は、18世紀から20世紀にかけて呉服や綿・絹製品を全国に販売した"五個荘 近江商人"発祥の地です。

白壁と舟板塀を特徴とした屋敷や土蔵が立ち並び、水路に錦鯉が泳ぐ光景は、日本経済の礎を築いた近江商人たちが生まれ育った町の風景を今に伝えています。

その五個荘に残る近江商人屋敷「外村宇兵衛邸」を活用した宿泊型研修施設「NIPPONIA 五個荘 近江商人の町」が2022年9月にオープンしました！

五個荘近江商人屋敷　外村宇兵衛（とのむらうへい）邸

外村宇兵衛家は、近江商人として活躍していた六代目 外村与左衛門の末子が分家し興したものです。
主に呉服太物を商い、明治期には全国の長者番付に名を連ねる豪商となりました。

（近江商人イメージ）

母屋は1860年築。近江商人屋敷の特徴を良く残していることから、市の指定文化財として維持・保存されてきました。

「NIPPONIA 五個荘 近江商人の町」コンセプト

今回オープンした「NIPPONIA 五個荘 近江商人の町」は、その外村宇兵衛の自邸を改修し、近江商人の暮らしぶりが感じられる一棟貸しの宿泊施設としてよみがえらせた施設です。

近江商人の精神を育んだ土地という背景を重視し、企業向けの研修施設としても利用できるよう開発されました。

近江商人の精神である「三方よし」を自分事として体感し、これからのワークライフに活用していくための機会を提供することを目指されています。

近江商人屋敷　部屋の紹介

■Main Room/Bed Room（1階座敷・2階ベッドルーム）

玄関を入ってすぐ、伝統的な田の字で配置された、三間続きの座敷が広がります。

当時は、玄関口に近い手前の座敷を客間、奥の座敷を家族の部屋として使用していたそうです。

客間の欄間は、一般的には装飾を施されていることが多いですが、近江商人屋敷の欄間はとてもシンプルです。
質素倹約を大切にした近江商人の暮らしが伺えますね。

屋敷内のどの窓からも綺麗なお庭を眺めることができます。これは、鈍穴（どんけつ）流の庭園の特徴のひとつです。

こちらの正方形の窓ガラスには、「大正ガラス」が使用されています。

明治から大正時代に生産された大変貴重なガラスで、一枚一枚手作りで作られているため不規則な歪みが生じて、ガラス越しの景色が曲がって見える為、味わい深い風景となります。
ぜひ異なる部屋や窓からお庭を眺めてみてください。

2階には、ベッドルームが2部屋あります。

また、1階の座敷に布団を敷くことで、最大10名まで宿泊することができます。

■Seminar Room（蔵）

近江商人屋敷にある蔵は母屋から連なって造られています。外に出ることなく家の中から直接蔵に行けるので、とても便利ですね。

蔵の中には、長机やホワイトボード、プロジェクター、スクリーンなどが用意されています。
Wi-Fiも完備されているので、研修や会議にも利用できます。

防音性にも優れているため、シアタールームとして娯楽を楽しむこともできます♪

■Bathroom（2つの風呂場）

別館にある風呂場へは、もともと書院と繋がっていた通路を利用して向かいます。

風呂場には、大小2つの浴槽が完備。

風呂場や洗面所の壁は檜を使用しているので、癒される香りが漂う空間となっています。
リラックスしてお風呂を楽しむことができますね！

■Kitchen（朝食、夕食について）

朝食では、滋賀県産のお米を使用した、釜で炊く炊き立てのご飯が提供されます。

夕食は東近江市内の4店舗の中から、要望に応じて手配も可能（別料金）。

パンカフェKOKONでは、キッチンスペースにて出張料理と滋賀の地酒を頼むことができるので、研修後の打ち上げなどにお勧めです♪

■Garden（庭）

外村宇兵衛邸には広大な庭が備わっています。

ちょうどこの日は、1週間かけて剪定し終えたばかりの庭を見学させていただきました。

のんびり眺めてみたり、散歩してリフレッシュしてみたり、庭の楽しみ方はさまざま。

庭にござを敷き、家族で食事などを楽しまれていた当時の様子が写真として残っているそうです。

夜には、ライトアップもされています。またこれからの季節は、紅葉もお楽しみいただけます。

滞在を通して近江商人の叡智を学ぶ

近江商人屋敷はいかがでしたか？
企業が日常のビジネス環境から離れて研修や仕事をする場としてだけでなく、親戚や家族で集まる場として活用することも可能です。

今回は紹介しきれませんでしたが、宿の細部まで近江商人の趣向やこだわりが施されております。
かつての豪商が暮らしていた近江商人屋敷での滞在を、ぜひ体験してみてください。