滋賀の線路沿いには、電車の窓越しだけでは味わえない景色と、駅前ならではの味わいがあります。
歴史ある町並みや湖をのぞむ絶景スポット、そしてここでしか出会えない食体験を巡りながら、駅を起点に広がる旅の魅力を体感してみませんか。

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湖西線の電車に乗り、北へ向かいます。

都市の景色が少しずつ遠ざかり、車窓に広がるのは、空と湖と田園風景。

鉄道の旅は、目的地に着く前から始まっています。
駅に降り立つごとに、空気の匂いが変わっていくのを感じながら、
今日は高島という"水と森のまち"へ向かいます。

1.新旭駅ー水と暮らしが息づく、穏やかな町

新旭駅は、琵琶湖西岸の「水と暮らしの風景」へとつながる、静かな旅の起点。
少し歩けば、湧き水が今も盛んに使われている「針江・生水の郷」が広がっています。

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針江 生水の郷ここから、新旭の旅が始まる。

駅を出発し、徒歩約20分。針江 生水の郷へ。
ここは、清らかな湧水が日常に溶け込み、今も昔ながらの暮らしの風景を見ることができます。

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この地域では、家の中に「かばた」と呼ばれる水場があり、野菜を洗い、食器をすすぎ、湧き水とともに生きる文化が息づいています。
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観光地でありながら、華やかすぎない。
あくまで"人の暮らし"の延長にある風景に、心が静かに落ち着いていきます。

◆針江・生水の郷
https://harie-syozu.jp/

地元の魅力が詰まってる― たかしままるごと百貨店

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新旭駅の西側にある「たかしままるごと百貨店」。

高島の農産物や加工品、工芸品など、
この土地の魅力がぎゅっと詰め込まれた場所です。

棚に並ぶ商品はどれも素朴で、あたたかい。
旅の思い出をそっと瓶に詰めるような、そんなひとときでした。

たかしままるごと百貨店
https://www.takashima-marugoto.jp/

2.マキノ駅 ― 四季を彩る並木道と湖西の原風景

マキノ駅は、メタセコイア並木への玄関口として知られ、四季折々の自然風景が楽しめる湖西北部の駅です。

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心ほどける景色「メタセコイア並木」

マキノ駅からアクセスし、まず訪れたのが
一面に続く メタセコイア並木

約2.4kmにわたって続く並木道は、まるで絵本の中の世界。
風が葉を揺らし、光が地面にやわらかな影を落とします。

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そして、この風景の中に溶け込むように存在しているのが
メタセコイアと馬の森」 です。

観光養老牧場 メタセコイアと馬の森森と馬と、人をつなぐ場所

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ここは、"引退競走馬たちのセカンドキャリアを支える"という想いから生まれた、
人と馬と森をつなぐ場所。
馬との出会いやふれあいを通して、豊かな時間を過ごせます。

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実際に体験したのは、森の中をゆっくりと進む 馬さんぽ
馬の背に身をあずけると、視界が高くなり、地面の感触も、風の匂いも、少し違って感じられます。

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さらに園内では、
並木馬車(馬が引くクラシカルな馬車で並木を巡る)
ふれあいえさやり体験(小さなお子さまにも人気)
といったアクティビティも充実。

馬たちはとても穏やかで、人の気配にも慣れており、ただ見つめているだけでも、不思議と心が落ち着いていきます。

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併設された カフェスペース では、森を眺めながらコーヒーや軽食を楽しむことができ、
木の匂いと馬の気配を感じながら過ごす時間は、まさに特別。

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さらにショップでは、馬モチーフの雑貨、オリジナルグッズ、支援につながるアイテムなども販売。
"楽しかった"だけで終わらず、
"想いを持ち帰る場所"でもあると感じました。

観光養老牧場 メタセコイアと馬の森
https://tcc-japan.com/

Mon gouter(モングーテ)旬の素材を大切に仕立てた、季節を味わうメニュー。

ここから歩いて向かったのが、一軒家レストラン 「Mon gouter(モングーテ)」。

店内の大きな窓からは、メタセコイア並木が眺められます。

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ランチは、旬の恵みを丁寧に味わう、季節のメニューをいただきました。

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敦賀産鮮魚とキノコのデュクセルパイ包み焼き レモン風味のヴァンブランソース

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パイはサクッと軽やかに、口に運ぶと中からふわりと鮮魚の旨味とキノコの豊かな香りが溶け出します。
レモン風味の爽やかなソースとの相性は抜群です!!

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高島の原木椎茸入りボロネーゼソース生パスタ。もちっとした生パスタに、コクのあるボロネーゼソースがしっかりと絡みます。
そして、椎茸の肉厚が凄い!噛むたびにじんわりと旨みがにじみ出て、肉の味わいと重なりめちゃくちゃ美味しい!

窓の外に広がるメタセコイア並木を眺めながら味わう時間も相まって、マキノでの旅の記憶に静かに残る食事となりました。

Mon gouter(モングーテ)
https://www.instagram.com/mongouter.shiga

3.近江高島駅 ー 湖と暮らしの玄関口 〜

近江高島駅は、琵琶湖にほど近い静かな駅。
駅前にはゆったりとした空気が流れ、観光地としての賑わいと、生活の気配が心地よく混ざり合っています。

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湖を望む散策コースや、小さな商店、昔ながらの街並み――。
「暮らしの中に旅がある」、そんな高島らしさを感じさせてくれる駅です。

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近江高島駅からは、予約乗合タクシー(※要事前予約)鵜川線を利用して約15分。
湖畔に佇む朱の大鳥居が目印の白鬚神社へ向かいます。

近江最古の大社と伝わる白鬚神社は、延命長寿・縁結び・開運招福のご利益で知られ、古くから琵琶湖の湖上交通を見守る守護神として信仰を集めてきました。
湖に浮かぶように立つ大鳥居は、白鬚神社を象徴する景観のひとつです。

境内から湖を眺めていると、時間の流れがふっと緩やかになる。そんな場所です。

◆白鬚神社
http://shirahigejinja.com/

湖のきらめきと珈琲の香り白鬚喫茶で、心をほどく。

白鬚神社から徒歩30秒。白鬚喫茶へ。

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築100年の古民家をリノベーションしたカフェ。滋賀や高島の食材を取り入れた、土地の魅力を感じられるメニューが用意されています。

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2階席からは琵琶湖を一望でき、白鬚神社の湖中鳥居の風景を眺めながら過ごすことができます。

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ドリンクはコーヒートニックとマキノ茶ラテ。スイーツはみたらし団子と生プリンをいただきました。

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コーヒートニックは、炭酸の爽やかさとコーヒーの奥深い香りが調和し、苦味と清涼感が心地よく残る一杯です。
マキノ茶ラテは、穏やかな甘さとお茶の香りが調和し、ほっとひと息つけるまろやかな一杯です。

みたらし団子は、その大きさに思わず驚くほど。ゆったり景色を眺めながら味わっていると、気づけばぺろりと完食です。
数量限定の生プリンは、とろけるような舌触りとコクのある甘さがひと口ごとにうれしい。

琵琶湖の景色とともに過ごすうちに、気持ちも自然とほどけ、静かに落ち着くひとときを味わうことができました。

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お土産に水晶月餅をテイクアウト。
滋賀県産の羽二重もち粉を使った和菓子です。

フレーバーはチョコ、ホワイトチョコ、抹茶、そして季節限定のフレーバーの4種。

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それぞれ素材の風味がほどよく感じられます。どれも重たさがなく、食後でもペロリといただけます。

白鬚喫茶
https://www.instagram.com/shirahige_cafe

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近江高島駅を後にし、電車に揺られて帰路へ。

車窓から琵琶湖や田園風景を眺めると

今日出会った
森と馬と水と湖。
それぞれが心の中で、静かにつながっていくような感覚。

また季節を変えて、
この線路に揺られながら帰ってきたい――
そんな気持ちを残してくれる旅でした。