今回は〈第1番〉を詠んだ 天智天皇 をご祭神として祀る 「近江神宮」をはじめ、「逢坂の関」をピックアップ。
プラス お土産とグルメも合わせてご紹介します!

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【かるたの聖地】紫式部ゆかりの「石山寺」と美味しいスポットをご案内

天智天皇 を祀る「近江神宮」

「 秋の田の かりほのいほの とまをあらみ わが衣手は 露にぬれつつ 」

百人一首〈第1番〉に詠まれている 天智天皇 を祀る「近江神宮」
そのゆかりによって 近江神宮は「かるたの殿堂」と称され、競技かるたの日本一を競う「競技かるた名人位・クイーン位決定戦」を始め、競技かるたの大会が盛んに開催されています。

ご祭神は大津京を建都した天智天皇。
皇紀2600年を記念し、昭和15年、大津京跡に創建されました。

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広大な森に囲まれた境内には、朱塗りの楼門、近江造りの本殿などが荘厳な雰囲気を漂わせています。

近江神宮-額縁百人一首.jpg「かるた額」北海道で行われている下の句かるたの札で、百人一首の下の句だけが書かれています。

近江神宮-木札.jpg

天智天皇の歌碑が設置されています、その他には柿本人麻呂や芭蕉などの歌碑、句碑もあります。

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天智天皇は日本で初めて漏刻(ろうこく:水時計)をつくったことから時計の始祖として知られ、境内には時計館宝物館が設置され、漏刻や日時計なども設けられています。

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時計館宝物館内には今ではあまり見かけないアンティークの時計が数多くあり、ついつい見入ってしまいました。

近江神宮-時計.jpg

時計以外に奉納された絵画や陶芸などもあり、中には〈光琳 百人一首〉という珍しい【 織かるた 】もありました。

織かるた.jpg

住所 大津市神宮町1-1
交通 【電車】
・JR「大津京」駅から徒歩20分
・京阪電車「近江神宮前」駅から徒歩10分
【車】
・名神京都東ICから10分
問い合わせ先

近江神宮

TEL:077-522-3725
料金 時計館宝物館入館料 300円
※9時30分~16時30分 祝日以外の月曜日休館
駐車場 普通車150台・大型車数台
※12/31夜~1/5のみ有料(普通車500円)
URL https://www.biwako-visitors.jp/spot/detail/1200

 

近江神宮の境内にあります「近江勧学館」

競技かるた の名人位・クィーン位決定戦は「浦安の間」で行われています。
かるたの聖地 の中の聖地です!

近江勧学館-大広間.jpg

大広間のあちこちに「バン、ババン」と畳をたたく音が響き、札が襖まで飛んでくる......
大会の様子を想像して楽しみました。

また、競技かるた を題材にした人気漫画「ちはやふる」の実写映画の撮影も行われました。

今回は取材のため見学させて頂きましたので、訪問される際は事前の確認をお勧めします。

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百人一首が書かれた〈取り札・読み札〉から1枚を引く「カルタくじ」が人気です。
競技かるた で使用する札を加工してあり、そのままキーホルダーとして持ち帰ることが出来ます。
「当たり」や「はずれ」はないのですが、好きな歌や歌人を狙い何度も引きたくなるかもしれません。

取り札・読み札 各300円

住所 〒520-0015 滋賀県大津市神宮町1‒1
問い合わせ先

近江勧学館

TEL:077‒524‒3905


 

近江神宮 から車で十数分

かるた煎餅 「大忠堂」

創業以来、地域に根差した小さな工場でお煎餅を作り続けておられます。

大津絵せんべい.jpg

お煎餅の製造は心を込めて一枚一枚、職人による手焼き。

大津絵せんべい6枚.jpg玉子をたっぷりと使い、甘さ控え目であっさり、抹茶味に焼き上げたお煎餅です。

大津絵せんべい-型.jpg

貴重な焼き印を見せて頂きました。

住所

滋賀県大津市観音寺8-17

問い合わせ先

大忠堂

TEL:077-522-3204

営業時間

9:00~18:00
【休日】日曜、祝日

URL

http://www.daichudo.com/


 

大忠堂 から車で約20分

おごと温泉観光公園

琵琶湖を望むおごと温泉内の憩いの場です。

おごと温泉観光公園外観.jpg

無料の足湯やカフェ、地元物産品のおみやげも充実しています。

おごと温泉観光公園足湯.jpg

利用料金

無料

開湯時間

8:00~18:00

泉質

アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性温泉)・約36度・無色透明

効能

神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動マヒ・打ち身・慢性消化器病・冷え症・疲労回復等・美肌効果

設備

タオル販売(130円)・更衣室あり

 

足湯カフェ 「コトコトコットン」

おごと温泉観光公園の施設内にあり、近江牛焼肉丼、近江米カレーや近江牛コロッケなどの軽食を始め、地元野菜を使った平日限定の日替わりランチ等をご用意しています。

から揚げ定食.jpg

自家製にんにく醬油に漬け込んだ手作りジューシーな唐揚げ、男性でも大満足の一品!

から揚げ定食  700円

棚田米メニュー.jpg

地元野菜・仰木棚田米を 使用しています。
訪問した日(2018年11月28日)は 豚ロールフライ(ししとう・チーズ)の2種類で得した気分!
副菜に 大根菜のごま油炒め・サラダ・味噌汁がセットになったカラダに優しい献立でした。
日替わりメニューなので、どんなメニューかは その時のお楽しみ!

平日『10食限定』ですので、お早目にご来園ください。

棚田米ランチ 580円

営業時間

9:30~18:00(L.O.17:00)
※お食事は11:00~

定休日

年末年始


おごと温泉観光公園 から車で約20分

逢坂の関

京阪電鉄大谷駅の東約100m、国道1号沿いに「逢坂山関跡」の記念碑が立っています。

古くから貴族や武将をはじめ、文人墨客(ぶんじんぼっきゃく)がこの道を通過し、この関所や峠を題材にした作品が 万葉集 や 古今和歌集 に多く残っています。

逢坂山石碑.jpg

中でも

〈第10番〉「 これやこの ゆくもかえるも わかれては 知るも知らぬも 逢坂の関 」

蝉丸(せみまる)の歌は、百人一首にも採りあげられて広く親しまれています。

逢坂の関-蝉丸.jpg

〈第62番〉「 夜をこめて 鳥のそら音は はかるとも よに逢坂の 関は許さじ 」

清少納言 の歌碑もありました。


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所在地

大津市大谷町22

アクセス

公共交通機関 京阪電鉄/京津線 「大谷駅」 下車 徒歩 5分

車 名神京都東ICから5分

蝉丸を祀る神社は市内に3社あり、逢坂一丁目の国道1号沿いに 関蝉丸神社上社 、国道161号沿いに 関蝉丸神社下社 、大谷町に 蝉丸神社 が立っています。

蝉丸は平安時代の琵琶の名手で、今昔物語や謡曲[ 蝉丸 ]によると、目が不自由であったにもかかわらず、音曲の神として崇められました。



関蝉丸神社下社

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蝉丸 が逢坂の関の守護神として祀られています。

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踏切の向こうに鳥居があります。これにはビックリしました!

関蝉丸神社-石碑.jpg

関蝉丸神社下社にも

〈第10番〉「 これやこの ゆくもかえるも わかれては 知るも知らぬも 逢坂の関 」

蝉丸 の歌碑がありました。


住所 〒520-0035 滋賀県大津市小関町3-26
問い合わせ先

滋賀県神社庁

TEL:077-524-2753(受付時間:平日 9時 ~17時)

 

今回紹介した場所以外にも、かるたゆかりの地はあります。

〈第51番〉「 かくとだに えやは伊吹の さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを 」

藤原実方朝臣
滋賀県米原市[伊吹山]

さしも草とは 蓬(よもぎ) のこと。草花が芽吹く頃、伊吹山にも行ってみたいです。

〈第95番〉おほけなく うき世の民に おほふかな わがたつ杣(そま)に  墨染の袖

前大僧正慈円
杣(そま)は木を切り出す山のことで、ここでは[比叡山]のこと。

かるたゆかりの地に実際に足をはこび、当時の歌人達が同じ場所でどんな事を想い、歌ったのかを想像すると、撮影するだけで歴史のロマンを感じることが出来ました。