滋賀県にある小さな町「愛荘町」でとても貴重な経験をしました。現代では洋服は非常に安価で、手軽に買えるものになっていますが、一枚の洋服ができるまでの伝統的な過程をもし知る機会があったら、きっと皆さんもっと大事に洋服を扱うことになると思います!

夏には欠かせない洋服の素材である麻ですが、今回は「苧麻」と呼ばれるリネン素材の布を作るため、愛荘町にある近江上布伝統産業会館を訪れました。

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〒529-1331 滋賀県愛知郡愛荘町愛知川13−7 (駐車場有り)TEL:0749-42-3246 FAX:0749-42-6488
アクセス:JR「近江八幡」駅または「彦根」駅より近江鉄道乗り換え、「愛知川」駅下車、徒歩5分、JR「能登川」駅下車、近江鉄道バス角能線「福祉総合センター愛の里」下車、徒歩2分

植物の状態の苧麻から繊維を取るため、苧麻の栽培されている畑に行きました。有機栽培で農薬は使われていません。高さも身長160㎝以下の人ならすっぽり入れるくらい、すくすく育っていました。

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伝統工芸士の立石さん。お召し物も素敵です♡イラクサ科なので肌の弱い人はかゆくなったりするそうですが、私は鈍感なので全然大丈夫でした(笑)

刈り取った苧麻を今度は繊維の部分だけ丁寧に取って行きます。これはなかなか面白い!ずっと続けていても苦になりません。むしろ「無」の状態になり、まさに「無我夢中」です。

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まだまだ工程は続きます(汗)出来上がった繊維の部分を今度は糸になるように紡いでいきます。最初は見本の様にはうまくいきません。

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ここまでで午前中が終わります・・・・(汗)

お昼を食べた後、自分で紡いだ糸を機織りできるように巻き付けた後、伝統工芸士さんのご指導で機織り機にセットします。

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ふう~。。。これでいよいよ機織りができます。このままで近江上布をしっかり作ると何日も近江上布伝統産業会館に泊まり込みしなければならないので(苦笑)今回はコースターを作ることになりました。

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ところが10センチ四方のコースタであっても一筋縄では行きません(汗)初心者はこんな小さい布でも数時間はかかりました・・・。

やっと出来上がったコースターは一生の宝物。この工程を考えたら、麻でできた着物やのれんが高価なのも納得です。一生ものと言われるのがよくわかりました。

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近江上布伝統産業会館の田中さん、西川さん、伝統工芸士の立石さんほか皆さん、本当に一日中お付き合いいただいてありがとうございました。

近江上布ができるまでの行程を経験してみたい!という方は、定期的におこわなれている体験ワークショップにぜひ参加してみてください。豊富な体験メニューはこちらでごらんくださいね。