神仏を知ろう

菩薩とは

 菩薩(ぼさつ)とは、悟りを求めて修行している仏様のことをいいます。修行をしつつ、人々を救う役割を果たす仏様です。菩薩は如来に次ぐ地位にあり、人々を救うという如来の仕事を補佐する役割を持っています。

 

三尊形式で仏像が造られた場合は、釈迦如来の脇侍は普賢菩薩(ふげんぼさつ)と文殊菩薩(もんじゅぼさつ)、阿弥陀如来の脇侍は観音(かんのん)菩薩(ぼさつ)と勢至菩薩(せいしぼさつ)、薬師如来の脇侍は日光菩薩(にっこうぼさつ)と月光菩薩(がっこうぼさつ)です。菩薩は如来よりも身近な存在として信仰されるようになりました。観音菩薩は聖観音(しょうかんのん)と呼ばれ、その時代の宗教によりさまざまな姿を変えて人々を救う観音となりました。
菩薩の種類は次の通りです。
菩薩種類

菩薩は如来と違って、出家前の王子時代のお釈迦様の姿を表したもので、髪を結ったり装飾品を身につけたり、衣にも変化をつけたりしています。
特色的には、頭は髪を美しく結い上げ(髻「けい」と呼ぶ。)たり冠をかぶります。胸元はネックレス(瓔珞「ようらく」と呼ぶ)で飾り、腕や足首にはブレスレット(腕釧「わんせん」と呼ぶ)やアングレット(足釧「そくせん」と呼ぶ)を付けています。腰にはインドの高貴な人々の服装をもとにした飾り布(天衣「てんね」と呼ぶ)や巻きスカートのような(裙「くん」と呼ぶ)布をまとっています。
 時代と共にいろんな菩薩が生れ、いろんな特徴を持つようになりました。

菩薩

代表的な菩薩をご紹介します。


聖観音(しょうかんのん)

一般的に観音という場合は、この聖観音をさします。一面二臂像(いちめんにひぞう)(顔が一つで手が二本)で右手に蓮華、左手に水瓶を持ちます。しかし古くから造られていたのでいろんな聖観音も見られます。諸仏菩薩中では最も広く信仰されている仏様です。



大津エリア西教寺(二十五菩薩石仏)比叡山延暦寺
湖南エリア佛法寺
甲賀エリア:妙音寺いちいの観音 櫟野寺阿弥陀寺

湖北エリア:総持寺日吉神社(赤後寺)


総持寺
(ソウジジ)

十一面観音(じゅういちめんかんのん)

十一面観音は文字通り、十一面の顔を持つ観音様で古くから造られました。頭上に10の顔があり、正面の三面は慈悲相、左の三面は瞋怒相(しんぬそう)、右の三面は利牙上出相(りがじょうしゅつそう)、後ろに暴悪大笑相(ぼうあくたいしょうそう)があり、これに本面を加えて十一面となります。また、頭部の十面が一段のもの、二段になるものなど、違った配列も多く見られます。



大津エリア盛安寺聖衆来迎寺園城寺(三井寺)
甲賀エリア:正福寺(湖南市)飯道寺誓光寺いちいの観音 櫟野寺
東近江エリア:石馬寺

湖東エリア:金剛輪寺
湖北エリア:知善院向源寺充満寺医王寺鶏足寺(己高閣・世代閣)石道寺和蔵堂(善隆寺)


 


誓光寺
(セイコウジ)

千手観音(せんじゅかんのん)

正式名は、千手千眼(せんじゅせんげん)観自在菩薩(かんじざいぼさつ)といいます。千個の目で人々の様子を見、千本の手ですくい取ってくれる仏様です。仏像は千手観音の手は42本に省略されることがほとんどですが、実際に千本の手を持つものも造られました。例としては唐招提寺・葛井寺・寿宝寺(京都府)などがあります。



大津エリア比叡山延暦寺
甲賀エリア:千光寺

湖北エリア:神照寺日吉神社(赤後寺)



日吉神社
(赤後寺)

文殊菩薩(もんじゅぼさつ)

一般によく知られる文殊菩薩は、獅子の背の上の蓮華座(れんげざ)にすわり、右手に知恵の象徴の剣を、左手に経典を握る姿です。文殊は釈迦の弟子の中で最も優れた知恵の持ち主として知られ、「三人寄れば文殊の知恵」という諺と共に古くから親しまれています。一般に釈迦三尊像では、向かって右に文殊菩薩、左に普賢菩薩を配します。


甲賀エリア:善水寺

 


善水寺
(ゼンスイジ)

虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)

広大無辺な仏の慈悲を果てしなく広がる虚空(空間)にたとえ、その知恵と福徳をやさしく包み込んでいるというのがこの菩薩です。密教で発達した菩薩で、基本は蓮華座にすわり、右手に智を表す剣、左手に福徳を表す連珠や宝珠を持っているのが一般的なお姿です。


湖南エリア金勝寺


金勝寺
(コンショウジ)

地蔵菩薩

釈迦入滅の後、五十六億七千万年後に弥勒菩薩が出現するまでの間、この娑婆(しゃば)世界(せかい)(人間世界)を守ることを使命としています。平安時代に末法思想(まっぽうしそう)が盛んになるにつれて広く信仰されるようになり、現在も最もよく知られた仏様です。一般的には剃髪して衣を着た姿に造られています。右手に錫丈(しゃくじょう)、左手に如意宝珠(にょいほうじゅ)をもつのが最も多く見られるお姿です。



大津エリア聖衆来迎寺岩間山正法寺
湖南エリア蓮海寺
甲賀エリア:永昌寺飯道寺正福寺(湖南市)いちいの観音 櫟野寺廃少菩提寺(三体地蔵石仏)


蓮海寺
(レンカイジ)

日光・月光菩薩(にっこうがっこうぼさつ)

薬師如来の両脇侍として最も一般的で、通常、三尊像に向かって右が日光菩薩、左が月光菩薩です。配置以外の見分け方は、蓮華の上や頭の上に、日輪・月輪が表わされている場合があります。日と月は薬師如来のパワーが昼夜、24時間発揮されるという意味をもっています。



大津エリア聖衆来迎寺
甲賀エリア:願隆寺


願隆寺
(ガンリュウジ)