愛知(えち)川右岸にある臨済宗永源寺派の総本山。鎌倉時代、寂室元光和尚(じゃくしつげんこうおしょう)が伽藍(がらん)を建立したのが始まりといわれています。寂室の死後も永源寺には高僧が集まり、佐々木氏の庇護のもと盛時には2000人もの学僧が集まっておおいに栄えたといいます。その後、兵乱で一時衰えましたが、江戸時代に東福門院により再建され、さらに彦根藩主井伊氏の庇護によって諸堂が整えられました。
石段の参道を登ると、右手に愛知川があり、左手の雷渓山の石崖には十六羅漢の石仏が点在します。渓谷の両岸をはじめ、参道一帯にはモミジ・カエデが多く、秋の紅葉期には多くの観光客で賑わいます。総門をくぐると、左手の少し登った所に井伊家の墓があります。境内には、庫裡(くり)・鐘楼・方丈・仏殿・開山堂などが建ち並びます。開山堂には、国指定の重要文化財である寂室和尚坐像があります。含空台は、愛知川を庭に取りこんだ建築で、詩と書に長けていた寂室の遺誡(ゆいかい)と軸は、ここに残されています。中国宋時代の絹本着色地蔵十王図、南北朝時代の寂室元光墨蹟(ぼくせき)ほか、国指定の重要文化財が数多くあります。本尊の聖観音像は秘仏で、俗に「世継ぎ観音」とも呼ばれています。 また、永源寺はこんにゃく料理でも有名で、開山堂の近くに松尾芭蕉が詠った「こんにゃくのさしみもすこし梅の花 はせを」の句碑も立っています。
〈重文〉絹本著色地蔵十王図(11幅) 塑造寂室和尚坐像 紙本墨書寂室和尚遺誡 紙本墨書寂室元光消息 紙本墨書寂室元光墨蹟 紙本墨書永源寺開山祭文 紙本墨書永源寺開山初七日香語 紙本墨書永源寺開山十三回忌法語(2幅) 紙本墨書永源寺開山三十三回忌陞座語並ニ香語(3幅) 紙本墨書永源寺開山西来庵入祖堂香語 寂室元光墨蹟 絹本著色約翁徳検像
【永源寺含空院庭園】
永源寺の歴代住持の住まいである含空院の周囲をとりまく庭園です。池泉と木石が見事な調和を見せ、有名です。紅葉の時期には、美しさが一層引き立ちます。

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